キングオブコント2018③
⑤ だーりんず
居酒屋から帰ろうとしたおじさんが、偶然部下が同じ店で飲んでる事に気付く。こっそりお会計を済ませて部下を驚かせようと、店員と交渉するが。。
日常に本当に起こりそうな一コマを、大きな動きもなく、会話だけで構成しているシンプルなコント。
私はこういうシンプルな構成は本来好きなのだけど、う〜ん、私がおばさんだからだろうか、やはり共感しづらかったし、「パニックペイ」などのワードもささらなかった。
ここぞという時のワードに「どや」感を感じすぎてしまったというか。
しかし審査員の中でも三村さんにかなりハマってた様子だったので、陽気なおじさんの支持率はかなり高かったかも⁈
⑥ チョコレートプラネット
拉致されてる男がパニックに陥って、犯人の説明を全く聞かずに、ひたすらまくし立てる。
ほぼ、それだけの話が、本当に面白い!
見直してみると構成が素晴らしい。
犯人は拉致した男のまくし立てにおののいて、中盤以降、聞かれた事を素直に答えてしまうが、男は全く聞いてない、というすれ違いが最高に面白い!
お互いの声が全くかぶってしまったら視聴者に伝わらないし、かといって「全然かぶってないやん、不自然やん」と思われてしまっては台無し。
この演技は本当に難しかったのではないかなと思う。
最後に「第三の男」が現れ、犯人もテンパってしまって話を全く聞かなくなる、というオチも良かった。
この時点でダントツの暫定1位。
私も文句なしだった。
キングオブコント2018②
② マヂカルラブリー
コンビニの傘をめぐる二人の男性のやり取りがループしていき……。
シュールで独特の世界観。
が、私には面白いとは思えなかった。
やさしいズのコントの二人と違って、こちらの二人はずっと平行線のままなんだろうな。。
もちろんこういうコントがあってもいいのだけど、私には咀嚼しきれなかったかな。
マヂカルラブリーに限らず思うけど、シュールなコントって落とし所が難しいように思う。
そしてコントには直接関係ない話だけど「マヂカルラブリー」というコンビ名に「ヂ」を使う感性が、個人的にちょっと受け付けない。
こういう感性の違いって、意外と大きい気がする。
③ ハナコ
演者の一人が犬に扮し、リアルな犬の気持ちを表現していく。。
面白かったですが、犬を飼ってた身としては、まさに「犬あるある」という感じ。
最後に、犬が騙されて取り残されてしまうのだが、飼ってた犬を思い出してちょっと切なくなってしまった。
若い女性がほとんどだった客席にかなりウケていた印象で、審査員の評価も高かった。
しかしこの時点では、個人的にはやさしいズが一番面白かった。
④ さらば青春の光
予備校で「受験生を鼓舞する」だけが仕事の、あるおじさんの話。
おじさんは、先生も生徒も自分をバカにしてる事を知ってしまった後も、顔を引きつらせながら懸命に生徒を鼓舞して物語は終わる。
この作品に限らず、さらば青春の光のコントは一編の映画を観た後のように圧倒される。
たった5分のコントの中で、森田さん演じるうだつの上がらない主人公の来し方、そして行く末が目に浮かぶような余韻が残った。
そして私達も無意識に軽んじてしまってるような路傍の人が、キラキラした生命力を放つ「大切な一つの生」だという当たり前の事に気付かせてくれるのだった。
この時点で私の中では文句なしのトップだったが、審査員の点数はハナコより一点下だった。
この一点に泣き、さらば青春の光は最終決戦進出ならず、去る事になった。
今大会を最後の出場だと公言していた彼らは「今までありがとうございました」と言ってこの大会を去った。
さらばのコントが大好きで去ってほしくないはずの私なのに、なぜかこの言葉を素直に受け入れられた。
あれだけのコント、そう簡単に量産できるわけはない。
だけど何回も決勝進出した彼らがKOCで披露してくれた数々のコントは、どれも本当に素晴らしかった。
こちらこそ「今までありがとうございました」と、心から言いたいです。
キングオブコント2018①
今年は決勝進出者を当日に発表。
個人的にはこのやり方に、かなり大会への興味を削がれた。
毎年、準決勝の後すぐに決勝進出者が発表されていて、「今年はついにこのコンビが決勝に来た!」とか「どんなネタをやるんだろう」などと、わいわいと盛り上がり、決勝の日を指折り数えて待ってたのに、今年は「えっ? 明日決勝? もう? あっそ。」という感じだった。
いくらお笑い好きでも、見てもない準決勝32組の中から決勝進出者を予想する気にはなれなかった。
決勝進出者にとっても、せっかくの決勝進出を誰にも言えず、マスコミに取り上げられる事もなく、面白くない思いをされたのではないだろうか。
ぜひ来年からは元に戻してほしいと思うが…他の視聴者の方々はどう思ったんだろうか。
まさか…好評だったりして。
気になる。。
とにもかくにも、今年も沢山コントが観れた事には感謝です。
① やさしいズ
開発したシステムを横取りされ自暴自棄になったエリートと、ちゃらいビル掃除アルバイトとの出会い。
審査員の点数はかなり低かったのですが、私には面白かった!
このアルバイトは、言葉の通じない中国人にキレられて代わりに来たのだが、同じ日本人なのにエリートとアルバイトは全然「言葉」が通じない。
そして会話の中で、徐々にエリートが「新しい認識の発見」をしていく。
こういうのがコントの醍醐味だと思う私には、「トップからいいもの見せてもらった」という思いでいっぱいだった。
ただ、一部セリフが聞き取れなかったり、エリートの心境が変化があまりにも急だったり、そういうことはあったので、審査員の評価も仕方ないのかな。
それにしても今後が楽しみなコンビだ♪
やすとものどこいこ⁉︎
私のような関西の中年女性から絶大な支持を受けているこの番組。
やすとものお二人とゲストが、ただただ買い物をする番組。
私もほぼ欠かさず見ている。
が、私の視聴動機はたぶん、他の視聴者と大きく異なると思う。
私は完全に「トークバラエティ」と捉えている。
他の視聴者と違い、買い物内容にはあまり興味はなく「ゲストの芸人さんがやすともとどんなトークを展開するか」が、興味のほぼ100パーセントを占める。
コントもある程度そうだと思うけど、漫才は確実に、演者の「人となり」が重要な要素になってくる。
漫才好きとしては、より漫才を楽しむためにも、演者の「人となり」を知る機会がほしい。
そのためにはこの番組はすごく貴重なのだ。
やすとももゲストも、もちろん番組だと意識してトークを展開するのだが、探してたものに出会えた時、探してなかったけど「これはいい!」というものに出会えた時、逆に出会えなかった時…などなど、思いもよらず、素の表情をさらしてしまうし、正直な感想を漏らしてしまう。
これがすごく面白い!
椅子に座って対面で話すトーク番組よりずっと、素の人柄がよくわかるのだ。
そして単純に「この人がこういう物を好んで買うのか!」という発見もある。
シンプルにして全く飽きない。
この番組に唯一お願いがあるのは…吉本以外の芸人さんが無理なら、せめて、たまにでいいので、東京の若手芸人を出してもらえませんか。。
とにかく色んな芸人さんの素のトークを、たくさん見たいのです(^^)
吉本坂46
メンバーが決定した。
誰かお笑い評論家の方が「無難な人選」と評していた。
そうなのか…?
私の第一印象としては「知ってる人が多い」ということ。
無難、というのはそういう事かな。
センターが、トレンディエンジェル斎藤さんと、スパイク小川さん。
小川さんは可愛らしい、比較的若い女性で、正直「普通やん」と思ってしまった。。
が、トレンディ斎藤さんは、こういう企画にピッタリだ!と思った。
斎藤さんはM-1チャンピオンでありながら、漫才の実力に自信がないような発言をしているのを何回か聞いた。
素人が偉そうに言わせてもらうと…確かにもっと上手な漫才師はいっぱいいるよね(^_^;)
が、トレンディエンジェルの漫才の魅力はそういうところではない。
トレンディ?な時事ネタをどんどん取り込んで、流れるように話を展開していくあの疾走感!
それってまさにアイドルに必要な要素ではないのかな。
それにしてもどんなグループになるのか皆目見当がつかない。
上手くいっても、ダダ滑りしても、どっちに転んでもかなり面白いのではないか。
芸人さん達の地力を感じられる展開を、楽しみにしています(^^)
「王者が認める漫才師」を見て
出演者本人達もいじってたけど…すごいタイトルだ^^;
フットボールアワー、笑い飯、ノンスタイル、銀シャリの橋本さん、が、すごいと思う漫才師の事を話す。
挙げられたのは中川家、千鳥、ダイアン。
うーん、普通(^_^;)
意外な人選、では全くない。
ちょっとお笑いが好きな人なら上記3組が芸人さん達の評価が高い事は周知の事実。
ちなみに上記3組の中で私が、今、一番面白いと思うのはダイアン。
もちろん好きなネタ、そうでもないネタがあるのだけど、王者の方々が指摘した通り、ダイアンは津田さんのつっこみが、若手の時に比べて大きく変わった。
いや、だいたいの漫才師は昔の映像をみると「つっこみ下手やったんやな」と思う。
津田さんも単純に若手の頃は下手だったのもあると思うけど、スタイルが大きく変わった。
どなたかが指摘してたけど、最近の津田さんのつっこみは「つぶやき」タイプになった。
ダイアンはコント漫才が多いのだけど、つっこみがつぶやきのように小声になる事で、何というか、流れも遮られないし、リアリティが増したような気がする。
でも、要所要所キレるところはキレる。
このメリハリが面白い🤣
この番組ではもっと意表を突いた人選を期待していたので、多少ガッカリ感もあったけど、プロならではの指摘が聞けたり、後半は若手4組のネタも観られて、結果大満足だった。
年一回でもいい、こういう番組、また観たいです(^^)
銀シャリ
M-1優勝して東京に行ってから、すっかり見る頻度が減ってしまった銀シャリ。
東京でお元気にお過ごしでしょうか(^^)
彼らの漫才は兄弟げんかみたいだ。
かしこの兄にあほの弟。
漫才の中で鰻くんが放つボケは、もちろん作り物なんだけど、人となりがわかってくると「彼なら言いかねないな」思えてくる。
彼は不思議な人だ。
本を出すほど絵も上手いし、河内音頭の音頭取りでもあるらしい。
そういう意味では多才で器用な人だ。
しかし、何より喋りのプロであるはずなのに、トンチンカンな事を言っては周りの人の頭の中を「❓」にさせてしまう。
それを明快に、心地よくつっこんでくれるのが橋本さんだ。
橋本さんのつっこみの評価は銀シャリがあまり知られてなかった昔から高かった。
だけど、ロケ番組を見たり、ラジオを聴いたりしていると、実は橋本さんは、隙あらばボケようとするタイプ。
しかし当然、鰻くんがそれにうまくつっこめるはずもなく、よりトンチンカンな事を言って収集がつかなくなるのが常で、結局橋本さんがつっこみに回らざる得なくなる。
漫才コンビを注意深く観察してみると、実はつっこみをしてる人の方に天然ボケが多い。
しかし銀シャリは天然ボケの鰻くんが、そのままボケなのだ。
そういう意味で、銀シャリの漫才に嘘はない。
あのしゃべくりをナチュラルにケラケラ笑って見られるのは、彼らがナチュラルに近い状態で漫才してるからではないか。
とはいえ、一朝一夕であのレベルの漫才ができるはずもない。
磨きに磨いた「技」と、努力では変えようもない「天然」の合わさった、まさに「極上の漫才」を、私はまた、時間を作ってでも観に行きたいと思う。