和牛(お笑い芸人)
M-1 2016が終わってからの和牛人気がすごい。
お肉の方の「和牛」人気にもいつか追いつくのではと思うほど。
初めて和牛を知ったのが10年ぐらい前だったか。
それからしばらくは、和牛のお二人は「料理上手な人」と「かつみさんに恐ろしく似てる人」という認識だった。
その認識がガラッと変わったのが5年ぐらい前。「オールザッツ漫才」のフットカットバトルで見事優勝したときのこと。
おじいさんに扮した二人のコントは、詳細こそ覚えてないが、いまだにはっきりと印象に残ってる。
なんて面白いコンビが出てきたのか!!
そう強く思った私は、和牛の出る番組を探すようになった。
和牛は徐々に徐々に露出を増やしていき、賞レースでも徐々に結果を出し始めた。
THE MANZAIの決勝に進出した時は我が事のように嬉しかったなあ。
でも決勝で思うようにウケず、関係ないはずの私も家でへこんでたっけなあ。。
復活したM-1 2015でも決勝に進出し、あんなに面白い漫才を披露したのに、面白いと思う箇所で、笑いではなく引いたような声が聞こえたりして、「東京の観客と私とでは感性が違いすぎるんだろうか」と、またも関係ないのに和牛の一員かのように思い悩んだりした。
そしてM-1 2016では決勝進出すらならなかった。
ここでまた勝手に悩んで家事にも手がつかなかった私だったけど、敗者復活戦をオンタイムで見て確信した。
「和牛が文句なしの出来だったから、これで敗者復活しなかったら絶対におかしい!!」と、家で一人わめいてたのを覚えてる。
結果、圧倒的な票数で和牛の復活!!
やはりお笑い好きの人はわかってくれたのね!などと偉そうに思ったり(^_^;)
そして決勝、最終決戦で素晴らしい漫才を披露し、見事に準優勝。
この準優勝はM-1を見ていた人すべての心を打ったのか、ここから和牛の快進撃が始まった。
あっという間に単独ライブのチケットが取れないコンビになった。
単独が無理ならせめて劇場出番の日でも、と、漫才劇場で和牛が出番のある休日公演に行こうとしたが、1週間前にすでに満席。
良かったね!と思いつつ、ちょっと寂しい気持ちもあり…ファンあるあるかな(^_^;)
敗者復活戦で和牛に負けたミキの亜生くんは、ラジオで散々悔しい思いを吐露した後、ぽつりとこう言ったっけ。
「でもなあ、和牛さんの漫才、めっちゃ好きやねん。あんな綺麗な漫才、俺らやれへんもんなあ」
ああ、プロの人もそう思うのか、と。
和牛の、水田さんの強烈な個性と見事な演技力と、川西さんの強弱と硬軟を織り交ぜたつっこみの「綺麗な漫才」は、素晴らしい。
何より、水田さんのボケは、ズバッとど真ん中ストレートでくるかと思えば、信じられない落差のフォークになることもあり、本当に多彩で面白い。また川西さんは決して落球しないので安心して見てられる。
上記のような個性と演技力と発想力と技術で、必ずM-1チャンピオンになれる!と思ったし今でも思っているが、残念ながら2017はまたしても準優勝だった。
優勝のとろサーモンの漫才は、大吉先生も言っていたが、ちょいちょいミスがあった。だがそれをカバーする村田さんのつっこみと、観客を巻き込んだウケと、「唯一無二」感があったように思う。
これは認めざる得ないけど、私は今でも和牛の方が面白かったと思ってる。
「唯一無二」感も、和牛にも絶対にある。
水田さんの本性を前面に出すネタは、引く人もいるんだろうけど、私は大好きだし、続けてほしい。
ただ和牛のお二人には楽しく漫才をしていだだきたいな。
川西さんの「この1年M-1の事ばかり気にしてあんまり漫才楽しめなかった」と言ってたのがずっと気にかかってる。
M-1優勝以上に、のびのびと楽しそうに漫才する二人がみたいなあと、関西の片隅にいる1ファンはいつも思ってます。