麒麟の漫才が観たい
麒麟の存在を知ったのは長男が生まれて少しした頃、15.6年前かな。
長男がすくすく育っていくのと比例するように、麒麟が関西でぐんぐん力と人気をつけて成長していった。
子どもの頃からのお笑い好きを自認してるけど、結婚して共働きして子どもが生まれて、とバタバタ過ごしてる間に、お笑いも含め色々な娯楽な遠ざかってしまっていた。
そこにある日、颯爽と登場した麒麟。
育児でノイローゼ気味、寝不足続きの私に一陣の風が吹き抜けた、と言ったら大袈裟かな。
いや、当時の私にはまさにそんな感じだった。
とにかく漫才が新しかった。
いろんな漫才を見てきたけど、ああいうストーリー性のある、展開にワクワクする、短編小説のような漫才は、私にとっては初めてだった。
幼子を抱えた主婦が劇場に漫才を観に行く事は許されない。だからラテ欄とにらめっこして「麒麟」の文字を探したっけ。
しかし麒麟にも上京する日が来た。
あの漫才を全国の人に知ってもらいたい、それは強く思っていたから、上京自体にさほどショックはなかった。
が、残念だなあと思ったのが、田村さんが一躍「ホームレス中学生」で有名になってしまったこと。
仕方ないことだし、知名度が上がるのはファンとして喜ばしいことなんだろうけど「漫才から遠ざかってしまうのではないか」という危惧があった。
そしてその危惧は当たってしまった。
もちろん私が関西住みの劇場に出向けないファンなので、上京した麒麟は東京の劇場やテレビに出てたかもしれない。
が、明らかに個別の活動も増えた様子で、少なくとも私が麒麟の漫才を観る機会は激減してしまった。
もう諦めてしまって何年か経った去年、麒麟が漫才番組に出ると知った。
何日も前から楽しみにして、時間までに用事も片付けて、テレビ前にスタンバイしていた私。
だか結果から言えば、ひどく落胆した。
10年以上前のネタだったのだ。
何年も観てなかったので、さすがに新ネタが観れると思ってたなあ。。
これから麒麟のお二人がどんな仕事をしていくのか…どんな仕事でも、お二人が満足ならそれが正解だと思う。
だけど麒麟の漫才が大好きな私はやっぱり漫才が観たい。
「マクドのナゲットを買ったら何者かに追われる」ネタに度肝を抜かれた事を思い出しながら、また彼らの漫才に度肝を抜かれたいなと思ってしまうのでした。