虐待のニュース
またつらい幼児虐待のニュース。
被害に遭ったのは妻の連れ子で、元々住んでいた県で児童相談所がマークしていたにも関わらず、引っ越し先の東京で事件は起こってしまった。
このパターン、何回聞いただろう。
今日ちらっと見た情報番組で「お母さんは何してたんだ!実の子なのに」という意見があって、ほぼ全員が頷いていた。
まあ、当然こういう意見は出ると思うし、私も全く思わないではない。
が、母親がしっかりしてたら、こんな事件はそもそも起こらない。
犯人である義理の父親は、以前にも送検された事があるらしいから、普通はその時点、いやもっと早い時点で見切ってるはず。
そう出来なかったという事は、抜け出せない依存状態だったんだろう。
ふと思い出した。
中学生の頃、2歳上の兄からボコボコに殴られて、母に向かって「助けて!」と叫んだら、母が背中を向けて、見て見ぬ振りをしたこと。
あの時の絶望感たるや。
兄の暴力の具合は覚えていないのに、母が助けてくれなかった状況ははっきり覚えている。
被害者の幼児も、義理の父親に虐待された事以上に、母に見て見ぬ振りをされた事の方がつらかったかもしれない。
どうやったらこういう事件を撲滅できるんだろう。
個人的に思うのは、「子どもよりも自分の方が大事、という親は実は多い」という事実をしっかりと受け止めて「子どもは親が育てるべし」という認識を、変えていくべきではないか。
この認識が強すぎるからこそ、児童相談所も思い切って家の中に踏み込めないし、何より親の「自分たちだけでなんとかしないといけない」というストレスが、時には暴力やネグレクトとなり、より内向きに、より弱者に向いてしまうのではないか。
「子どもは社会が育てるべし」
そういう意識が広がればいいのに。
私も、ボコボコに殴られた日、身内の恥、などと思わず、ちゃんと通報していれば、親を軽蔑し続ける日々を送らなくてよかったかもしれない。
とにかくもうこんな事件が二度と起こらないよう、切に願う。