カーネーション感想③
「優子が大きなるまで、世の中平和でいてくれるやろか」
糸子のこの想いは打ち砕かれる。
糸子には思慮の浅い、愚かなところがいっぱいある。
後先考えず仕事の注文を受けて、結婚式の日に膝を壊して動けずに式に大幅に遅刻したり、
優子を身ごもり臨月になると「もうしんどいからはよ出てきてくれへんやろか。出てきたら次の日からまた仕事したんねん」などと本気で思ってたり。
だけど家族や友人を大切に思い、一生懸命働き、ささやかな幸せを大切に生きてきた。
それを戦争が根こそぎぶち壊す。
再放送ではまだそこまで展開していないが、数年前の本放送を思い出して怒りに震えるような気持ちだ。
どんな理由があろうが絶対戦争はだめだ。
逆にいうと戦争を避けるためなら、どんな手段を取っても、みっともなくても構わない。
ささやかな暮らしをつつがなく送れる有り難さを、改めて思わずにはいられないのだった。