「にわか」への拒否感の理由
サッカーワールドカップのにわかファンを、コアなファンが叩く風潮があるという。
コアなファンがどういう理由で叩いてるのかがわからないが、若干共感してしまうところはあるかもしれない。
私は小中学生の頃、阪神タイガースのかなりコアなファンだった。
どれぐらいコアかというと、毎日KBS京都のパーフェクトナイターを、スコアブックをつけながら見ていたぐらい。
何か新情報があるかもと、あらゆるスポーツニュースもチェックしていたし、もちろん「六甲おろし」は三番まで歌えた。
通っていた小学校のクラスでは、女子のタイガースファンは皆無だった。
なのでいつもタイガース話は男子とつるんですることになる。
ある日も男子数人と前日の勝利に盛り上がっていたら、ある女子が私につかつかと近づいてきて言ったのだ。
「女子やのにいつも阪神タイガースの話ばっかりしてるやん。気持ち悪っ。」
こんな事を言われても阪神ファンをやめる私ではなかったが、やはり傷ついたのか、その子の言ったことはずっと忘れなかった。
それから約3年、まるで優勝に縁のなかった阪神が、バース掛布岡田の強力打線爆発で優勝争いをするようになった。
その時の周りの、いや関西一円と言ってもいい阪神への熱狂ぶりは今のワールドカップ以上で、それこそ「にわか」ファンが急増した。
当時の中学校でも、猫も杓子も阪神を語り出した。
ストライクとボールの区別もつかない女子さえ阪神を語り出したのだが、それは別に構わなかった。
が、偶然にもまた同じクラスになっていた件の女子もこの流れの例外ではなかったのだが、ヤツは男子達にこう語っていたのだ。
「私小学校の時から阪神好きでずっと見ててさあ、自分で言うのも何やけど結構詳しくて…」
はあ? よく言うよ!!!
恨みというのは恐ろしい。口をついて出た。
「何言うてるん⁈ 小学校の時、男子とタイガース談義してる私に、女子のくせに気持ち悪って言うたやん!!お前二度と阪神語んなやボケが!!」
泣かしてしまいました(^-^;
後で考えるに、彼女は男子達と楽しそうに語る私が羨ましかったのかなと思う。
そして「被害者は一生忘れないが加害者はすぐ忘れる」のセオリー通り、彼女は自分の言った事をすっかり忘れていたようだ。
この一件で私は憑き物が落ちるようにタイガースファンをやめた。
なんか、やってられるか、と思った。
今となっては衆人の前で彼女に恥をかかせてしまった事に反省もしている。
でも「にわか」の方々には、にわかファンになるのは構わないけど、くれぐれもコアなファンをくさしたり、うそをついてまで知ったかぶりをしないようにね、と、アドバイスを送りたい。
でないと上記のような修羅場が待っているかもよ…な〜んて、大きなお世話かな(^-^;