水害に対する認識
まだ子どもが小さかった頃のある日曜日、近所のショッピングモールの広場に、水害に関する展示がしてあった。
その地の水害の歴史や、過去一番被害の大きかった水害が、今起こったらどの辺がどのくらい被害が出るのかの予測、そして起こった時の対処法、避難場所など、かなりのスペースを割いて展示していた。
驚くべきはそれを見ていた人の数。
私以外、ゼロ。
ちなみにその日のショッピングモール自体はかなりの人出。
無数の人々が広場を素通りしていった。
もちろん中には「こんな事もう知ってるよ」という人もいただろう。
用事で急いでた人もいただろう。
しかし、あれだけ人がいて誰も展示に興味を示さないなんて、世間の人達の、あまりの水害への無反応に驚かずにはいられなかった。
きっと大丈夫、という根拠のない自信なんだろうな。
私にも全くないとは言えないけど。
昨日から断続的に降り続く雨は、西日本一帯に牙を剥き始めた。
こういう時、過去の水害が頭に入っているか否かで、行動はきっと変わってくる。
危機感を持ちつつ、より迅速に、より慎重に、より的確に動けるんではないだろうか。
展示を見てなかった人にどうこう言うつもりは全くない。
誰に対しても、被害がないことをただ祈るのみ。
ただ、きっと、次もし水害が起こった時、少しでも被害を抑えられるように、との思いで、誰かが展示してくれた事を、もう少し自分の事として受け取る人が多ければいいなと思う。
とにかくこれ以上被害が広がりませんように。