カーネーション感想⑥
戦争は、不毛だ。
経済活動は止まり、日に日に欠乏していく食糧を求め東奔西走し、空襲警報に追い立てられ、ただただ消耗する日々。
空腹と寝不足で思考停止になる。
いや、思考停止にならないとやってられない。
終わった時には、ほとんどの人が、多くのものをなくし、消耗しつくされていた。
ドラマには描かれていないが、ほんの一部のうまく立ち回った人達が、戦争責任を追及される事もなく、巨万の富を得て、平気な顔で生きていたのだろう。
そして「一億総懺悔」などという標語を打ち出して、戦争責任を万民になすりつけた。
現首相の祖父も、A級戦犯で逮捕されながら、アメリカのスパイになることで刑を免れた。
自分の保身の為に国を売ったのだ。
このように、歴史を振り返ればはっきりわかる。
どんな理屈があろうとも戦争は駄目なんだ。
ほんの一握りの、血も涙もない上層部が得をするだけ。
日本の大方の一般庶民はただただ悲惨な目に遭っただけなのに、日本が攻め入った国々からはいまだに恨まれている。
これを不毛と言わずに何と言うのか。
だんだん右傾化する世の中で、このドラマを深く心に留めて、日本の平和が続くようにというのを一番に考えて、当時、糸子達女性は持ってなかった選挙権を大切に行使したいと思う。