あらほうしブログ

好きなお笑いの事と日々の雑感を綴りたいと思ってます。

闇営業とか直営業とか。。

 

連日の報道で、芸人さん個人の責任に帰する向きより、吉本興業のブラックなやり方への風当たりが強くなってきた。

 

私も常々、吉本興業のやり方はどうなんだろうと思ってた。

 

だいぶ前だが「吉本興業の歴史」みたいな本や、それ以外にも昔の演芸事情について書いた本を2.3冊読んだことがある。

 

それらを読んでひしひしと感じたのは、明治、大正、昭和初期の興業主にとって、所属の芸人は自分と同等の人間などではなく、儲けるための「駒」でしかなかったんだな、ということ。

 

令和の世でさえ、ブラック企業が従業員を使い捨ての駒にしているが、それとは少し感覚が違う気がする。

 

あくまで読んだ本の感想だが、前者は江戸時代からの身分制度の差別を引きずってのもののように思えた。

 

江戸時代、役者や芸人を河原乞食と呼んでいたその感覚が、抜け切れずにそのまま残ってしまっていたのではないか。

 

当たり前に自分達より低い立場にいる者、自分達と同じ配慮は必要ない者、という感覚。

 

だが、明治、大正、昭和初期の興業組織は令和の世にはほぼ残っていないので、そういう感覚も自然消滅したと思われる。。吉本興業を除いては。

 

明治時代創業の吉本興業が、厳しい競争を勝ち抜いて、令和の世に残った。

 

その勝利体験のノウハウが、良くも悪くも今まで続いてしまったのではないか。

 

吉本興業が芸人さん達ときちんと契約を交わさない、ということは、いまだ対等な人間として見ていないということ。

 

反社会勢力と知らずに闇営業に行った事の是非は色々あると思うが、吉本興業が芸人さん達ときちんと契約を交わさずやってきた事は、令和時代においては、明らかに「非」だと思う。

 

大きな代償を払ったこの事件を機に、少しずつでも吉本興業が変わっていくよう、お笑いファンとして切に祈る。