「カーネーション」感想①
本放送を見て、ファミリー劇場の再放送を見て、今回NHKの再放送で3回目。
だけど飽きるとか色褪せるとか、そういった事が一切ない。素晴らしい作品。
これだけ演者、脚本、演出、三拍子揃ってるドラマにはめったにお目にかかれないと思う。
主人公、尾野真千子さん演じる糸子。
これほど主人公の欠点がはっきり描かれた朝ドラは他にないのではないだろうか。
そしてその欠点ゆえ、後々取り返しのつかない事態まで引き起こしてしまう。
が、だからこそ糸子の、正義感が強くて真っ直ぐで、一生懸命な生き方がキラキラとまぶしく、見ている者の心をより一層強く打つのだと思う。
そして糸子の壁として立ちはだかる父、善作。
彼もまた欠点の多い人物として描かれるが、周りの人との会話やちょっとした表情で、誰よりも糸子を可愛く思い、理解し、応援している様が表現される。
商売が下手で、呉服屋が時代遅れと言われてしまう善作が、洋服に興味を持ち、破竹の勢いで成長して自分を追い抜いていこうとする娘と対峙し、悪あがきしながらも娘の成長を、自分の負けを徐々に受け入れていく…なんとも言えないやり切れなさ。切なさ。
善作役の小林薫さんの、この天下一品のお芝居を観れただけでも、このドラマに出会えて本当に良かった。
が、他の演者さんも皆、素晴らしく…
…と、いつまでも語ってしまうので、また後日(^_^;)